Padma Publishing
¥3,190
●本文の「はじめに」試し読みはこちら。もくじはこちら。
圧倒的な直観的言語化力と経験値によって描き出す、宗教的な「目覚め」とは――。
「悟りも死も、この生というマーヤの連続を断ち切り、真理に触れる経験であることには違いがないのです。私が覚悟し、私の認識を神のものとするとき、神が私を通して働き、すべてが神の力によって展開するのです。そうすれば、私たちを取り巻くこの生死というテーマを完全に超越することができるのです」(本文より)
『恩寵の力』『母の力』に続く、三部作の最終作にして著者の真骨頂である「目覚め」にフォーカスがなされた本作は、本来は言葉で表わすことが不可能である、目覚めの最終形態である、悟り・神といった絶対的な意識状態について、著者の卓越した言語化能力によって肉迫するとともに、魂に直接作用し、理解を促す言外のエネルギーに満ちたものとなった。
インドやチベットで多種多様な非日常的経験を積み、自らが「目覚め」を体現している著者の体験から来る叡智を以て語られる、悟りと死、その二つの共通点を巡る記述は、古典書を紐解くようでもあり、いまだかつて描かれたことのない壮大な宇宙の神秘に読者を誘うものでもある。
長らく開催されてきた著者の勉強会等での質疑応答から厳選された問答も収録されており、著者独特の人間的な愛の溢れる語り口で、修道者たちの目覚めを呼び覚まし、現代を生きるための力強い導きを与えてくれるものである。
これを以て三部作の最終作となるが、三作が相互に補い合って完成する形となっている。求道者にはぜひ手に取って頂きたい、王道の傑作集。
『目覚めの力』刊行に寄せて岩城和平氏特別インタビューはこちらをクリック!
1965年東京生まれ。俳優の両親の元に長男として生まれる。ベトナム戦争のまっただ中、反戦運動をしていた両親が、世界平和の願いを込めて“和平“という名前をつける。幼少期より度重なる臨死体験とその体験よりもたらされた感覚によって、神秘の世界に目覚める。
8歳のときに弥勒菩薩との遭遇により歩むべき道を確信し、13歳からはキリストを愛し、日々祈りの中で過ごす。15歳でヨーガと出会う。この頃、平和運動、教育、環境問題と関わり、17歳で人生のテーマは平和の実現だとわかる。
自分の中の宗教的感性によってインドへと導かれ、ビハール・スクール・オブ・ヨーガ主宰、スワミ・サッテャーナンダ師の弟子となり、21歳までヨーガの修行をする。師の助言に従い仏教の勉強を始め、しばらく師を探す旅をする。のちに、チベット仏教のサキャ派の法王であるサキャ・ティチン師と出会い、師の元で修行が始まる。26歳からは、運命的な出会いを通して、チベット仏教四大ラマの一人であるニンマ派最高峰の生き仏、ミンリン・ティチェン師の弟子となり、ゾクチェンやその他の教えを学ぶ。師から、自分の役目は日本にあると言われ日本に帰国。29歳から日本での本格的な生活が始まる。
35歳のときに恩寵により人生における疑問のすべてが解消し、以来、自らの人生での経験や理解を通して得られた知識を教える日々を過ごしている。